共同研究でも書ける研究内容:機密を守って伝える就活テンプレ

共同研究や企業との未発表テーマを扱っていると、就活で研究内容を書くときにかなり迷います。

「どこまで書いていいのか分からない」
「アカリクの研究内容欄に、機密っぽい内容を書いて大丈夫なのか」
「研究概要書やESで、企業名・数値・材料名を出してよいのか」

このあたりで手が止まる人は多いです。

結論から言うと、共同研究でも研究内容は書けます。ただし、書くべきなのは「秘密情報そのもの」ではなく、あなたが取り組んだ課題設定・検証方法・工夫・考察・再現できるスキルです。

この記事では、共同研究 就活 研究内容 書き方で悩む理系学生向けに、機密を守りながら研究を伝える方法をテンプレ付きで解説します。アカリクのプロフィール、研究概要書、ES、面接準備のどれにも使える形にしているので、そのまま自分の研究に当てはめてください。

研究概要書全体の構成から整理したい人は、先に理系就活の研究概要書の書き方【300字・400字・A4 1枚の例文付き】を読んでおくと、この記事の内容も使いやすくなります。

何が危ないのか

共同研究や未発表テーマで危ないのは、「研究の話をすること」自体ではありません。危ないのは、公開してはいけない情報を、就活用の文章にそのまま載せてしまうことです。

特に注意したいのは、次のような情報です。

  • 共同研究先の企業名
  • 未公開の製品名・材料名・化合物名・装置名
  • 特許出願前のアイデアや具体的な構成
  • 未発表の実験データ
  • 詳細な配合、条件、温度、濃度、圧力、時間
  • 共同研究先が抱えている課題や不具合
  • 研究室や企業内でしか共有されていない図表・写真・グラフ
  • 「この会社と共同研究している」と分かる固有情報

就活では、研究内容を具体的に書いた方が評価されやすいです。しかし、共同研究の場合は「具体的に書く」と「機密に触れる」の境界が近くなります。

だからこそ、機密 研究概要 書き方で大事なのは、情報を隠すことではなく、評価される部分だけを残して一般化することです。

たとえば、次のように考えます。

悪い考え方:
「詳しく書けないから、研究内容はぼかすしかない」

良い考え方:
「固有名詞や未公開データは出さずに、課題設定・検証設計・工夫・学びを伝える」

企業が見たいのは、秘密のデータではありません。あなたがどう考え、どう検証し、どう改善したかです。

書いてよい情報と避ける情報

共同研究の研究内容を書くときは、まず情報を「書いてよい可能性が高いもの」と「避けるべきもの」に分けます。

書いてよい可能性が高い情報

以下は、一般化すれば書きやすい情報です。

項目書き方の例
研究分野材料開発、画像解析、触媒評価、電池材料、機械学習、品質評価など
社会的背景劣化予測、効率化、環境負荷低減、安全性向上、コスト削減など
研究目的性能向上、ばらつき低減、評価手法の確立、解析精度の改善など
自分の担当実験条件の設計、測定、データ解析、モデル構築、考察など
使用した汎用スキルPython、統計解析、画像処理、実験計画、文献調査、装置操作など
工夫した点ノイズ低減、再現性確認、条件比較、評価指標の見直しなど
学び課題分解力、検証設計力、関係者との調整力、粘り強い改善力など

ここで大事なのは、「研究テーマの秘密」ではなく「自分の行動」を書くことです。

たとえば、テーマ名を細かく書けなくても、

企業との共同研究において、材料の耐久性評価に関する実験条件の設計とデータ解析を担当した。

と書けば、自分の役割は伝わります。

避けるべき情報

反対に、以下は原則として避けた方が安全です。

項目避ける理由
共同研究先の企業名研究関係そのものが非公開の場合がある
製品名・開発コード企業の未公開情報に当たる可能性がある
詳細な配合・条件再現可能な技術情報になりやすい
正確な数値データ未発表成果や性能差が漏れる可能性がある
未公開の図表・写真権利・機密・発表前情報に関わる可能性がある
失敗原因や課題の詳細共同研究先の弱点開示になる場合がある
特許出願前の構造・原理知財リスクが高い

迷ったら、「この文章を共同研究先の担当者が読んでも問題ないか?」で考えてください。少しでも不安が残る場合は、指導教員に確認するのが安全です。

一般化の3段階

機密を守って研究内容を書くには、一般化の段階を使い分けます。

おすすめは、次の3段階です。

  1. 伏せる
  2. レンジ化する
  3. 手法レベルに抽象化する

1. 伏せる

「伏せる」は、企業名・材料名・製品名・装置名など、特定につながる情報を出さない方法です。

伏せる前

A社と共同で、次世代〇〇電池向けの新規電解質材料X-123の劣化挙動を評価した。

伏せた後

企業との共同研究において、次世代エネルギーデバイス向け材料の劣化挙動を評価した。

かなり情報は減りますが、研究分野と役割は伝わります。

アカリクの研究内容欄やESの短い記述では、このレベルでも十分使えます。アカリクを使うべきか迷っている人は、理系を活かして就職するのにアカリクを使うのは本当にアリなのかも合わせて読むと、研究内容を軸にした就活の考え方が整理しやすいです。

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2. レンジ化する

「レンジ化」は、正確な数値を出さずに、幅を持たせて表現する方法です。

共同研究では、性能値・改善率・濃度・温度・時間などが重要な情報になることがあります。そのまま出すのではなく、ざっくりした範囲に変換します。

レンジ化する前

80℃、24時間の条件で処理した結果、強度が18.7%向上した。

レンジ化した後

高温環境下で一定時間処理した試料について、従来条件と比較して1〜2割程度の性能向上を確認した。

さらに安全側に寄せるなら、次のようにも書けます。

複数条件を比較し、特定条件で性能向上の傾向を確認した。

数値が評価に必要な場合でも、正確な値を出す必要があるとは限りません。むしろ就活では、数値そのものより「どう比較し、どう判断したか」が重要です。

3. 手法レベルに抽象化する

「手法レベルに抽象化する」は、研究対象そのものを詳しく書かずに、自分が使った考え方や技術に焦点を移す方法です。

抽象化する前

新規ポリマー材料Pを用いて、A社製品の耐熱性を改善する検討を行った。

抽象化した後

高分子材料の物性改善を目的に、実験条件の設計、物性評価、結果の比較分析を行った。

さらに就活向けにすると、次のようになります。

材料物性の改善を目的とした研究で、実験条件の設計から評価結果の解析までを担当した。条件ごとのばらつきを比較し、性能に影響する要因を切り分ける力を身につけた。

ここまで抽象化しても、「材料系の研究」「実験設計」「評価」「解析」「要因切り分け」は伝わります。

共同研究 就活 研究内容 書き方で迷ったら、まずこのレベルまで落としてから、どこまで具体化できるかを指導教員と確認すると進めやすいです。

before/after 例文

ここからは、実際に使いやすいbefore/after形式で見ていきます。

例文1:伏せるパターン

Before:危ない書き方

私は、〇〇株式会社との共同研究で、同社の新規製品Aに使われる添加剤Bの配合条件を検討しています。特に、添加量を3.5%にした際に耐久性が大きく向上することを明らかにしました。

After:機密を守った書き方

私は、企業との共同研究で、機能性材料の性能向上を目的とした条件検討に取り組んでいます。複数の配合条件を比較し、性能に影響する要因を整理することで、再現性の高い評価条件の設計を行いました。

ポイント

企業名、製品名、添加剤名、具体的な配合量を伏せています。その代わりに、自分が行った「条件検討」「比較」「要因整理」「評価条件の設計」を残しています。

例文2:レンジ化するパターン

Before:危ない書き方

反応温度を65℃、反応時間を180分に設定したところ、目的物の収率が72.4%から89.6%に向上しました。

After:機密を守った書き方

反応条件を複数設定して比較し、特定の温度・時間範囲で収率が1〜2割程度改善する傾向を確認しました。条件変更による影響を整理し、再現性のある評価方法を検討しています。

さらに安全な書き方

複数の反応条件を比較し、収率改善につながる傾向を確認しました。現在は、再現性を高めるための条件整理と追加検証を進めています。

ポイント

正確な温度、時間、収率を出さなくても、「条件比較をした」「改善傾向を確認した」「再現性を検証している」という研究の価値は伝えられます。

例文3:手法レベルに抽象化するパターン

Before:危ない書き方

A社の工場ラインで発生している不良品データを用いて、製品Xの欠陥原因を機械学習で特定する研究を行っています。

After:機密を守った書き方

製造プロセスで得られるデータを用いて、品質に影響する要因を解析する研究に取り組んでいます。機械学習を用いて複数の特徴量を比較し、異常検知や要因推定に活用できるモデルの構築を進めています。

さらに就活向けの書き方

製造データを用いた品質要因の解析に取り組んでいます。データ前処理、特徴量設計、モデル評価を担当し、精度だけでなく現場で解釈しやすい指標を重視して改善を進めました。この経験から、データ分析を実課題に落とし込む力を身につけました。

ポイント

企業名、工場、製品、不良内容を出さずに、データ分析スキルと課題解決力を伝えています。

共同研究・企業名・数値の扱い

共同研究の研究概要で特に迷いやすいのが、企業名・数値・成果の扱いです。

企業名は原則として出さない

共同研究先の企業名は、許可がない限り出さない方が安全です。

たとえば、次のように書き換えます。

避けたい表現安全寄りの表現
〇〇株式会社との共同研究企業との共同研究
自動車部品メーカーA社産業用途を想定した共同研究
大手化学メーカーとの開発案件実用化を見据えた材料開発研究
A社製品の不具合解析実製品を想定した性能評価

どうしても企業名を出したい場合は、必ず指導教員や共同研究先に確認してください。

数値は「正確さ」より「意味」を伝える

研究者としては正確な数値を書きたくなります。しかし、就活用の研究概要では、正確な値よりも「何を比較して、何を判断したか」が重要です。

たとえば、

23.6%向上した

と書く代わりに、

2割程度向上した
従来条件より改善傾向を確認した
複数条件の中で最も安定した結果が得られた

と書けます。

数値を出す場合も、公開済みの学会発表・論文・研究室HPなどで既に出ている情報かを確認しましょう。

成果が未発表なら「プロセス」を厚く書く

未発表データを出せない場合は、成果を無理に書く必要はありません。その代わり、プロセスを厚くします。

たとえば、次のような内容です。

  • どのように仮説を立てたか
  • どの条件を比較したか
  • どのように失敗原因を切り分けたか
  • どの指標で評価したか
  • 再現性を高めるために何を工夫したか
  • 共同研究先や研究室内でどう情報共有したか

就活では、「すごい成果」だけでなく「再現できる仕事の進め方」も評価されます。

アカリクのプロフィールでも、研究内容をただ並べるより、課題設定・検証・改善の流れを見せた方が伝わりやすくなります。アカリク 研究内容 機密で不安がある人は、研究の一般化やプロフィール設計の観点からアカリクのメリット・デメリットを超深掘り:理系就活の「あらゆるケース」で損しない判断軸も参考になります。

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アカリク・研究概要書・ESで使えるテンプレ

ここでは、共同研究でも使いやすいテンプレを紹介します。

アカリクの研究内容欄向けテンプレ

私は、〇〇分野において、△△を目的とした研究に取り組んでいます。企業との共同研究のため詳細な対象や条件は伏せますが、主に□□の設計、評価、データ解析を担当しています。複数条件を比較し、性能や再現性に影響する要因を整理することで、より安定した評価方法の確立を目指しています。この研究を通じて、課題を分解して検証計画に落とし込む力、データをもとに改善方針を考える力を身につけました。

研究概要書向けテンプレ

本研究では、〇〇分野における△△の改善を目的として、□□に関する検討を行っている。共同研究を含むテーマであるため、具体的な材料名・条件・数値は伏せるが、私は主に実験条件の設計、評価、結果の解析を担当している。従来は△△のばらつきや再現性に課題があったため、複数条件を比較し、性能に影響する要因を整理した。その結果、特定条件で改善傾向を確認し、今後は追加検証によって評価方法の妥当性を高める予定である。本研究を通じて、仮説設定から検証、考察までを一貫して進める力を身につけた。

ES向けテンプレ

企業との共同研究に取り組み、詳細な対象や条件を伏せたうえで、〇〇の性能改善に関する検証を行いました。私は主に、実験条件の比較、データ整理、結果の考察を担当しました。研究では、思うように再現性が得られない場面もありましたが、条件を一つずつ切り分けて原因を検討し、評価方法を見直しました。この経験から、複雑な課題を分解し、仮説を立てて検証する力を身につけました。

面接で聞かれたときの返答テンプレ

共同研究のため、具体的な企業名や条件、数値はお伝えできません。ただ、私が担当した範囲としては、〇〇を目的に、複数条件の比較とデータ解析を行い、性能に影響する要因を整理することでした。研究を通じて、仮説を立てて検証し、結果から次の条件を考える力を身につけました。

この言い方なら、機密を守りながらも「話せる範囲」を明確にできます。面接官側も、守秘義務を守る姿勢をマイナスには受け取りにくいです。

先生確認が必要なケース

次のどれかに当てはまる場合は、自分だけで判断せず、指導教員に確認してください。

  • 共同研究契約やNDAが関係している
  • 共同研究先の企業名を出したい
  • 特許出願前の内容を含む
  • 学会発表前・論文投稿前のデータを含む
  • 研究室外に未公開の図表や写真を使いたい
  • 具体的な配合、条件、装置、材料名を書きたい
  • 研究成果が共同研究先の製品開発に直結している
  • どこまでが公開済みか分からない
  • 研究室の先輩や共同研究先と認識がズレている

確認するときは、「これで大丈夫ですか?」だけではなく、文章案を作って見せるのがおすすめです。

たとえば、次のように聞きます。

就活の研究概要書に使うため、機密情報を伏せた文章案を作成しました。企業名、材料名、詳細条件、具体的な数値は入れていません。この範囲で提出して問題ないか確認いただけますでしょうか。

これなら、先生も判断しやすくなります。

機密を守る文章にするチェックリスト

最後に、提出前のチェックリストです。

  • 共同研究先の企業名を書いていないか
  • 未公開の材料名・製品名・開発コードを書いていないか
  • 正確な配合、温度、濃度、時間、装置条件を書いていないか
  • 未発表の数値データをそのまま載せていないか
  • 図表や写真が公開可能なものか確認したか
  • 研究室・共同研究先の内部事情を書いていないか
  • 特許出願前のアイデアや構造を説明しすぎていないか
  • 「自分の担当範囲」が分かる文章になっているか
  • 課題設定・検証・工夫・学びが伝わるか
  • 不安な部分を指導教員に確認したか

このチェックを通せば、かなり安全に寄せられます。

まとめ:共同研究でも、書くべきなのは「秘密」ではなく「自分の力」

共同研究や未発表テーマでも、就活で研究内容を書くことはできます。

ただし、書くべきなのは、企業名・材料名・未発表データ・詳細条件ではありません。就活で伝えるべきなのは、あなたがどんな課題に向き合い、どう検証し、何を工夫し、どんな力を身につけたかです。

ポイントは次の3つです。

  1. 固有名詞や未公開データは伏せる
  2. 数値は必要に応じてレンジ化する
  3. 研究対象ではなく、手法・役割・思考プロセスに抽象化する

「詳しく書けないから弱い」のではありません。むしろ、機密を守りながら分かりやすく説明できることは、理系就活では大きな強みです。

アカリクのプロフィール、研究概要書、ES、面接のどれでも、基本は同じです。

秘密情報を出さずに、研究者としての考え方と仕事の進め方を伝える。

この形にできれば、共同研究でも十分にあなたの研究経験は武器になります。

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