企業研究を始めても、採用ページを読んだだけでは、企業ごとの違いが分からないことがあります。
特に研究職や技術職では、「研究開発職」「技術系総合職」と書かれていても、実際の仕事内容、配属先、勤務地、研究開発拠点は企業によって異なります。
だからといって、最初から口コミや選考体験記を読み続ける方法も効率的ではありません。比較する項目を決めずに投稿を読むと、印象の強い情報だけが残り、企業同士を同じ基準で比べにくくなるためです。
大学院生の企業研究は、次の順番で進めます。
- 採用ページと募集要項を確認する
- 事業、職種、勤務地、応募条件を比較表へ記入する
- 公式情報では分からなかったことを書き出す
- 不明点だけを口コミや選考体験記で確認する
- 情報の年度、職種、部署、勤務地を確認する
- 応募するか、追加調査するかを判断する
この記事では、大学院生が企業研究で確認する項目と、採用ページ、口コミ、選考体験記を使い分ける方法を解説します。
記事内には、3社を比較できる企業研究表も掲載しています。まずは興味のある企業を3社選び、分かる範囲から記入してみてください。
大学院生の企業研究は「公式情報が先、口コミは後」
企業研究では、すべての情報を同じように扱うべきではありません。
募集職種、応募条件、勤務地、提出書類、応募締切などは、企業の採用ページや募集要項を優先します。
一方で、実際の働き方、若手社員の担当業務、配属の事例、過去の選考内容などは、公式ページだけでは分からないことがあります。
情報源ごとの役割は、次のとおりです。
| 情報源 | 主に確認する内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 採用ページ・募集要項 | 募集職種、応募条件、勤務地、選考時期、提出書類 | 応募年度を確認する |
| 事業・技術・研究開発ページ | 主力事業、製品、技術、研究開発分野 | 募集職種との関係を確認する |
| 統合報告書・有価証券報告書 | 事業構成、研究開発方針、今後の重点分野 | 必要な部分だけを読む |
| 行政などの公開情報 | 残業時間、有給休暇取得率、平均年齢など | 企業や雇用区分によって未掲載の場合がある |
| 企業口コミ | 働き方、職場環境、配属後の経験 | 個人の経験として読む |
| 選考体験記・通過ES | 過去の選考手順、設問、質問の傾向 | 現在も同じとは限らない |
厚生労働省のしょくばらぼでは、企業の残業時間、有給休暇取得率、平均年齢などの職場情報を検索・比較できます。そのほか、上場企業の事業内容や研究開発活動を詳しく確認したい場合は、金融庁のEDINETから有価証券報告書を検索できます。
口コミを先に読むと、「残業が多い」「配属希望が通らなかった」といった強い表現が印象に残りやすくなります。
先に公式情報を確認し、「自分は何を知りたいのか」を明確にしてから投稿を読むことが大切です。
大学院生の企業研究で一般的な説明だけでは足りない理由
研究テーマだけでなく、研究経験と職種の接点を見る必要がある
大学院生の場合、専攻と企業の事業が近いかどうかだけでは、応募先を判断できません。
同じメーカーでも、技術系の仕事は次のように分かれます。
- 基礎研究
- 製品開発
- 材料評価
- 生産技術
- 品質保証
- 解析・シミュレーション
- 設備設計
- 技術営業
- 知的財産
研究テーマが企業の製品に近くても、希望する職種が募集されていなければ、専門知識を直接生かせるとは限りません。
反対に、研究テーマが企業の製品と一致していなくても、次の経験が仕事につながる場合があります。
- 実験条件を設計した経験
- 複数の測定結果を比較した経験
- 異常値や失敗の原因を切り分けた経験
- 装置や解析手法を扱った経験
- 論文を調べて仮説を立てた経験
- 結果を図表にまとめて説明した経験
企業研究では、次の3段階で接点を考えます。
- 研究対象と企業の事業に接点があるか
- 使用した手法や装置と仕事内容に接点があるか
- 研究の進め方や考え方を仕事に生かせるか
研究テーマが直接一致しない企業でも、2と3に接点があれば応募候補になります。
同じ企業でも部署や勤務地によって仕事が異なる
「技術系総合職」として一括採用される企業では、入社時点で具体的な仕事が決まっていないことがあります。
研究所、工場、設計部門、品質部門では、同じ技術系でも担当する仕事が異なります。
企業研究では、職種名だけでなく、次の点を確認してください。
- 職種別採用か一括採用か
- 応募時に希望職種を選べるか
- 配属先が決まる時期
- 初任配属の候補地
- 研究所や工場の所在地
- 希望勤務地を申告できるか
- 転居を伴う転勤の可能性
- 入社後に職種が変わる可能性
採用ページに記載がなければ、推測で埋めずに「要確認」と記録します。
研究と就職活動を両立するため、調べる項目を絞る必要がある
大学院生は、実験、装置予約、ゼミ、学会準備と並行して企業研究を進めます。
候補企業を見つけるたびに、採用ページから口コミまで全部読む方法では時間が足りません。
最初の企業研究では、次の項目に絞ります。
- 募集職種
- 仕事内容
- 応募条件
- 勤務地
- 配属の決まり方
- 選考時期
- 提出書類
- 研究経験との接点
この段階で応募候補になった企業だけ、研究開発方針、働き方、過去の選考内容まで詳しく調べます。
就活を始める時期や学年別の準備は、理系大学院生の就活はいつから?学年別スケジュールと始め方で詳しく解説しています。
まず企業の公式情報で確認すること
事業内容と募集職種
最初に、企業がどのような製品やサービスを扱い、どの事業へ力を入れているかを確認します。
公式サイトは、次の順番で見ると整理しやすくなります。
- 事業紹介
- 製品・サービス紹介
- 技術紹介
- 研究開発ページ
- 新卒採用ページ
- 職種紹介
- 募集要項
事業紹介を読んだ後に職種紹介を見ると、「どの仕事が、どの事業に関わっているのか」を考えやすくなります。
「研究開発」「技術開発」といった職種名だけで判断せず、具体的な仕事内容や社員紹介も確認してください。
配属先、勤務地、転勤の可能性
募集要項に「全国の事業所」「本社および各拠点」とだけ書かれている場合は、企業の拠点一覧も確認します。
例えば、次のように整理します。
- 研究所:神奈川県
- 開発拠点:大阪府
- 主力工場:山口県、福岡県
- 本社技術部門:東京都
- 初任配属:要確認
- 転勤の範囲:要確認
技術職では、研究所だけでなく、工場や生産拠点へ配属される可能性もあります。
勤務地を見るときは、現在の希望だけでなく、入社後に異動する可能性も含めて確認します。
応募条件、選考時期、提出書類
応募条件と締切は、応募年度の募集要項で確認します。
特に大学院生は、次の項目を確認してください。
- 修士と博士のどちらを対象としているか
- 専攻や学科の指定
- 推薦応募と自由応募の違い
- 学校推薦を利用した場合の扱い
- 早期選考の有無
- 研究概要書の提出有無
- 成績証明書や推薦書の提出時期
- 学会や修士論文の予定と選考日程が重ならないか
検索結果には過去年度の採用ページが残っていることもあります。卒業予定年度と更新日を確認してください。
研究開発拠点と専門分野との関係
研究職や開発職を希望する場合は、研究開発ページや技術紹介も確認します。
見るべきなのは、自分の研究テーマと同じ言葉が書かれているかだけではありません。
- 企業が重点を置く技術
- 研究所や開発拠点の所在地
- 大学や研究機関との共同研究
- 基礎研究から製品化までの流れ
- 実験、設計、解析、評価のどこを社内で行っているか
- 今後強化すると説明している事業分野
有価証券報告書を見る場合は、「研究開発活動」「経営方針」「事業等のリスク」などの言葉でページ内検索すると、必要な情報を見つけやすくなります。
すべてを読む必要はありません。応募する職種と関係する部分だけを確認してください。
公式情報で分からないことを先に書き出す
企業の公式情報を一通り確認したら、不明点を質問の形に変えます。
例えば、次のように書きます。
- 技術系総合職の初任配属はどのように決まるのか
- 研究職と開発職の間で異動することはあるのか
- 若手社員はどの段階から実験計画を担当するのか
- 研究所と工場では、どのように業務が分かれているのか
- 面接では研究内容を何分程度説明するのか
- 研究概要書のどこを詳しく質問されるのか
- インターン参加者と一般応募者で選考手順が異なるのか
この段階で重要なのは、分からないことを無理に埋めないことです。
「要確認」という欄が残るのは、企業研究が不十分だからではありません。次に調べる内容が明確になった状態です。
口コミや選考体験記で「要確認」を補う
公式情報だけでは分からなかった内容を確認するときに、企業口コミや選考体験記を使います。
就活会議では、社員・元社員の口コミ、学生の口コミ、エントリーシート、インターン体験記、選考体験記、就活速報、企業研究レポートなどが掲載されています。社員・元社員の口コミは、リブセンスが運営する「転職会議」から転載されていると説明されています。
研究職・技術職の働き方を確認する
口コミでは、仕事内容、若手社員の担当範囲、教育、働き方、配属後の経験などが書かれている場合があります。
ただし、「技術職」という分類だけでは、自分が希望する仕事と同じとは限りません。
次の情報を確認します。
- 研究所か工場か
- 研究職、開発職、生産技術職のどれか
- 投稿された年度
- 勤務地
- 新卒入社か中途入社か
- 投稿者が在籍していた時期
研究所の社員による投稿と、工場の生産技術部門による投稿を同じものとして扱わないようにしてください。
配属の事例を確認する
採用ページに「本人の希望と適性を考慮」と書かれていても、具体的な配属の流れは分からないことがあります。
口コミを見る場合は、次の点を確認します。
- 本人が希望した職種
- 実際に配属された職種
- 配属された勤務地
- 研修後に配属されたのか
- 入社後に異動した経験があるか
一人の配属例が、すべての新入社員に当てはまるわけではありません。
複数の投稿で共通している内容があるかを確認します。
過去の選考手順と研究に関する質問を確認する
選考体験記では、過去に行われた選考の流れや、面接でどのような内容を確認されたかを調べます。
大学院生の場合は、次の情報が参考になります。
- 研究説明に使った時間
- 研究概要書や資料の提出有無
- 面接官の人数や立場
- 研究目的、方法、結果のどこを詳しく聞かれたか
- 失敗や計画変更について質問されたか
- 志望職種と研究経験の関係を聞かれたか
- 面接から結果連絡までの日数
同じ質問が現在も出るとは限りません。
質問と回答を覚えるのではなく、「企業が研究経験のどこを確認していたのか」を読み取ります。
通過ESは文章ではなく構成を見る
通過ESは、文章をまねるための資料ではありません。
見るべきなのは、次のような点です。
- どの程度具体的に書いているか
- 研究内容と希望職種をどう結び付けているか
- 企業の事業をどこまで調べているか
- 設問に対して何を中心に答えているか
- 限られた文字数で何を省いているか
企業名や製品名だけを入れ替えて使うのではなく、自分の経験と企業研究の結果をもとに書き直してください。
就活会議で確認する順番
就活会議を企業研究に使う場合は、次の順番で確認すると情報を整理しやすくなります。
- 志望企業名で検索する
- 自分の卒業予定年度に近い情報を見る
- 希望する職種に近い投稿を探す
- 選考体験記で面接や研究説明を確認する
- 口コミで仕事内容や配属の事例を確認する
- 比較表の「要確認」を埋める
- 公式情報と異なる部分は企業の採用ページで再確認する
就活会議は、大学院を含む教育機関に在学中の就活生が対象です。会員登録は無料で、学校から配布されたメールアドレスまたは学生証による学生認証が必要です。
比較表に「要確認」が残った企業がある場合は、就活会議で企業名を検索し、希望する職種や卒業年度に近い情報が掲載されているか確認してください。
公式情報の代わりに使うのではなく、配属の事例、過去の選考手順、研究に関する質問などを補う目的で利用します。
>志望企業の口コミ・選考体験記を確認する(就活会議)
口コミや選考体験記を見るときの注意点
投稿年度を確認する
採用制度、配属方針、面接方法は変わることがあります。
次の情報は特に変わりやすいため、古い投稿だけで判断しないようにしてください。
- 選考回数
- 面接形式
- オンライン面接の有無
- 早期選考
- 募集職種
- 初任配属
- 福利厚生
- 勤務制度
古い体験記も企業の傾向を知る材料にはなりますが、現在の募集条件を示すものではありません。
職種、部署、勤務地を確認する
同じ企業でも、研究所と工場、本社と地方拠点では働き方が異なります。
「残業が多い」「若手に仕事を任せる」と書かれていても、投稿者の部署が自分の希望先と異なれば、そのまま当てはめることはできません。
少なくとも、次の項目を確認します。
- 職種
- 部署
- 勤務地
- 雇用形態
- 入社年度または投稿年度
情報が記載されていない投稿は、参考程度にとどめます。
一つの投稿で企業全体を判断しない
口コミは、投稿者が経験した範囲の情報です。
低い評価だけでなく、非常に高い評価も、それだけで企業全体を表すとは限りません。
次の観点で複数の投稿を確認してください。
- 同じ内容が複数の投稿に書かれているか
- 近い年度の投稿でも共通しているか
- 同じ職種や勤務地の投稿か
- 具体的な経験が書かれているか
- 感想だけでなく、判断できる事実が含まれているか
「雰囲気が悪い」という感想だけでは判断できません。
「会議で若手が発言する機会が少なかった」など、具体的な経験に分けて読みます。
就活会議では、学校在籍確認、投稿時の証明画像、専門スタッフとツールによる確認など、投稿内容の信頼性を保つための取り組みを行っていると説明しています。ただし、審査があることと、一つの投稿を企業全体へ当てはめられることは別です。
公式情報と異なる場合は公式ページを優先する
採用条件、募集職種、勤務地、締切などが口コミと公式情報で異なる場合は、現在の公式情報を優先します。
情報が食い違った場合は、次の順番で確認してください。
- 投稿年度を確認する
- 応募年度の採用ページを確認する
- 募集要項や企業から届いた案内を確認する
- 説明会や問い合わせ窓口で質問する
- 公式情報で確認できない部分だけ、複数の投稿を参考にする
口コミに書かれた配属例と、採用ページに書かれた配属方針は、必ずしも矛盾しているとは限りません。
公式ページは制度を説明し、口コミは個人の事例を説明している場合があります。
大学院生向けの企業比較表を作成する
企業ごとに別のメモを作るよりも、3社を同じ表へ並べた方が違いを見つけやすくなります。
次の表をコピーし、興味のある企業を3社記入してください。
| 比較項目 | 企業A | 企業B | 企業C |
|---|---|---|---|
| 主な事業 | |||
| 募集職種 | |||
| 具体的な仕事内容 | |||
| 研究テーマとの接点 | |||
| 研究手法・装置との接点 | |||
| 研究で身につけた力との接点 | |||
| 配属の決まり方 | |||
| 初任勤務地 | |||
| 転勤の可能性 | |||
| 研究所・開発拠点 | |||
| 応募条件 | |||
| 推薦応募・自由応募 | |||
| 選考時期・締切 | |||
| 提出書類 | |||
| 研究概要書の提出 | |||
| 公式情報で分からないこと | |||
| 口コミで確認すること | |||
| 選考体験記で確認すること | |||
| 確認した情報の年度 | |||
| 応募判断 |
公式情報に書かれていない項目は、推測せず次のように記入します。
- 就活会議で確認
- 説明会で確認
- 採用担当者へ質問
- OB・OG訪問で確認
- 現時点では不明
企業研究の目的は、すべての空欄を埋めることではありません。
応募前に確認する必要がある項目を見つけることも、企業研究の成果です。
研究が忙しい大学院生が50分で企業研究を進める方法
企業研究を一度で完成させる必要はありません。
最初の目的は、「この企業をさらに調べる価値があるか」を判断することです。
最初の20分で公式情報を確認する
次のページだけを確認します。
- 新卒採用トップページ
- 募集要項
- 職種紹介
- 事業紹介
- 研究開発・技術紹介
比較表には、次の項目を記入します。
- 主な事業
- 募集職種
- 仕事内容
- 応募条件
- 勤務地
- 選考時期
- 研究経験との接点
応募条件を満たさない場合や、希望職種の募集がない場合は、詳しい口コミ調査へ進む必要はありません。
次の20分で不明点を補う
公式情報で分からなかった項目を、三つ程度に絞ります。
例えば、次のように質問へ変換します。
- 初任配属はどのように決まるのか
- 研究職と開発職の異動はあるのか
- 面接では研究内容をどの程度説明するのか
その質問に関係する口コミや選考体験記だけを確認します。
企業に関する投稿を最初から全部読む必要はありません。
最後の10分で応募判断を記録する
最後に、次のいずれかを選びます。
- 応募する
- 説明会へ参加する
- 追加調査する
- 現時点では候補から外す
判断した理由も一行で記録します。
例:
研究テーマは直接一致しないが、材料評価とデータ解析の経験を生かせそう。初任配属の決まり方が不明なため、説明会で確認する。
この一行が、後の志望動機や面接準備の材料になります。
就活会議を使うと企業研究を進めやすい人
就活会議は、次のような在学中の学生が企業研究に使いやすいサービスです。
- 公式情報を確認した後も不明点が残っている
- 志望企業の選考体験記を確認したい
- 過去のES設問や面接の流れを知りたい
- 研究内容がどのように質問されたか確認したい
- 社員・元社員の口コミを職種別に見たい
- 複数の投稿を比較して企業研究を補いたい
現在の公式案内では、四年制大学、大学院、短大、高等専門学校、専門学校相当に在学中の就活生が利用対象です。会員登録は無料で、年会費や閲覧料も必要ないと説明されています。
一方で、次のような場合は企業の公式情報を確認するだけでも足ります。
- 応募締切だけを確認したい
- 募集職種や応募条件だけを知りたい
- まだ志望企業が決まっていない
- 公式情報を一度も確認していない
- 志望企業に関する投稿が掲載されていない
就活会議を使う前に、まず志望企業と確認したい項目を決めることが大切です。
登録時には、学校情報、希望条件、就活状況、プロフィール情報などを入力した後、学生認証を行う流れが公式FAQで示されています。また、同意した場合には新卒支援サービスへ情報が提供される場合があるため、登録画面の内容を確認して進めてください。
企業研究を終えた後に行うこと
応募候補と追加調査する企業を分ける
企業研究を終えたら、候補企業を次の三つに分けます。
| 分類 | 状態 | 次に行うこと |
|---|---|---|
| 応募する | 条件を満たし、職種との接点もある | 締切と提出書類を確認する |
| 追加調査する | 興味はあるが配属や仕事内容が不明 | 説明会や面談で確認する |
| 候補から外す | 応募条件、職種、勤務地などが合わない | 外した理由を記録する |
候補から外した企業も、理由を残しておきます。
採用条件や自分の希望が変わったときに、再検討しやすくなるためです。
研究内容と応募職種の接点を文章にする
応募する企業が決まったら、比較表の「研究経験との接点」を文章にします。
次の三つを分けると整理しやすくなります。
- 専門知識の接点
- 使用した手法や装置の接点
- 研究の進め方や考え方の接点
例:
研究対象は異なるが、材料の劣化原因を複数の条件から切り分けた経験は、製品評価や不具合解析に生かせると考えた。
共同研究や未発表情報を扱っている場合は、共同研究先の企業名、具体的な材料名、配合、数値などをそのまま書かないようにしてください。
詳しい整理方法は、共同研究でも書ける研究内容:機密を守って伝える就活テンプレで解説しています。
研究概要書や面接準備へ進む
企業研究で整理した内容は、研究概要書や志望動機の作成に使えます。
研究概要書の基本構成や例文は、理系就活の研究概要書の書き方【300字・400字・A4 1枚の例文付き】を参考にしてください。
すでに学会要旨やポスターを作成している場合は、学会要旨から研究概要書へ|アカリクでも使える就活用に書き換える手順を使うと、就活向けに必要な情報を整理できます。
企業研究は、企業について詳しくなるためだけに行うものではありません。
自分の研究経験を、応募する仕事へどのように結び付けるかを考える作業でもあります。
まとめ
大学院生の企業研究では、次の順番で情報を確認します。
- 採用ページと募集要項を確認する
- 事業、職種、勤務地、応募条件を比較表へ記入する
- 研究内容や研究経験との接点を整理する
- 公式情報で分からないことを書き出す
- 不明点だけを口コミや選考体験記で補う
- 投稿年度、職種、部署、勤務地を確認する
- 3社を同じ項目で比較する
- 応募、追加調査、候補外のいずれかを判断する
口コミを数多く読むことよりも、最初に確認する項目を決める方が重要です。
就活会議は、企業の公式情報では分からない配属の事例、過去の選考手順、研究内容への質問などを確認するための情報源の一つです。
企業研究表に「要確認」が残った場合は、志望企業の情報が掲載されているか確認してみてください。
企業研究表を手元に用意して、志望企業の口コミ・選考体験記を確認する
口コミや体験記だけで応募先を決めず、現在の採用ページや募集要項と照らし合わせて利用してください。


